その3.湘南地域における"RIMCL-100”無結露住宅の検証
ロ.生活の伴う”RIMCL-100”住宅の温・湿度データーからの検証
・測定条件
測定日 平成19年2月15日9:15~2月16日9:00 24時間データー
測定地域 神奈川県逗子市
天候 晴れ~晴れ
暖房運転 蓄熱式床暖房 24時間の中で、40分x2回運転
運転時間 17:00~17:40 5:00~5:40
・サンプリングポイント
① 屋外 紺色
②-A 屋内中央床付近 赤色
②-B 屋内外壁面付近 黄色
②-C 屋内ガラス面付近 青色
③ 外壁躯体内ボード下地付近 茶色
・各サンプリングポイントにおける24時間温湿度測定データー
各データーとも紺色は温度を表し、赤色は湿度を表しています
① 外気 温度データ :2.5~12.5℃ 湿度データ :40~65%
気温が下がると湿度が上がる様子が見て取れます。この事は、単位体積あたりの湿気の量が変わらないことを意味します。
②-A 屋内床付近 温度データ :17.5~23℃ 湿度データ :32~42%
例えば14:00と22:00の屋内空気で、室温は22℃と余り違わないのに湿度は40%から35%へと-5%の変化があります。この結果は、10:00から18:00までの活動時間帯に外気が混入していた(換気)事を表しています。又、日射による建物躯体への蓄熱の影響も考えられます。18:00を過ぎると窓を閉めることで換気がなくなり、同時に17:00の床暖房の運転により屋内温度が上昇した為に湿度が下がる状況が表れています。次に、19:00以降の屋内空気の変化ですが、室温が下がっているにもかかわらず湿度は35%前後でほぼ一定に保たれています。空気理論上、屋内の湿気の量が一定ならば、室温が下がり始めると湿度は上昇します。しかし、生活環境においては廻りに吸湿作用をもつものがたくさんあり、(建物部材、カーテンや生活小物等)この物に湿気が蓄えられた(調湿)と考えられます。
物体が湿気を吸うという現象は、吸湿、調湿と言われていますが、物体の温度が廻りの空気より下がると、湿気を吸い始めるそうです。建物で申しますと、日射を受けて温度が廻りの空気より上昇した物体には調湿効果は余りなく、夜間、建物各部の温度が下がり始めると、それぞれの物体の性質により吸湿がはじまるそうです。
従って、結露現象というものは、まず、湿度が上昇した空気(露点温度に達した空気も含め)が建材等に触れ、次に建材等に吸収された湿気の量が、その建材の保水量を超えると表面に結露水が流れ出ます。この事から、新建材よりも自然の木材を建築部分に配することは、結露に対して有効な方法と言えます。
②-B 屋内壁面付近 温度データ :16~23℃ 湿度データ :42~50%
このデータにも②-Aの空気と同じく18:00までは換気の様子が現れています。19:00以降も同様で、温度が下がっても湿度は上がらない一定に近い状態を保っています。
②-C 屋内ガラス表面 温度データ :10.5~22℃ 湿度データ :42~52%
このデータにも②-Aの空気と同じく18:00までは換気の様子が現れています。19:00以降は、温度が下がると湿度が上昇する傾向が現れています。但し、その上昇の度合いは非常に少なく、ここでも、補熱量の大きい屋内空気との対流により湿度が低く抑えられることになり、露天温度に達することはありません。もしこれが、エアコン暖房等に拠った場合は20℃、45%の空気が6℃まで下がるわけですから、ガラス表面温度が10℃程度に下がった段階で湿度は100%の値を示し、窓ガラス表面に結露水が流れ始める事になります。
③ 外壁躯体内、熱反射断熱材と石膏ボード下地との間の空気
温度データ :9.5~17 湿度データ :56~70%
このデータにも、②-Aの空気と同様な日射による影響が10:00から15:00までの間に現れています。それ以降7:00まで温度が降下、22:00までは湿度も降下?しています。恐らくこの矛盾は、17:00の床暖房の運転による影響が現れた為ではないかと推察できます。その後23:00以降は、若干ではありますが湿度は上昇傾向の変化を見せています。この変化の状況は、②-Bの壁表面の空気の変化と空気線図上においては相似形をなしています。つまり、湿気の量の変化が殆どないのが特徴で、石膏ボードを断熱材として介した熱伝導による熱の伝わりを物語るデータになりました。




